「嫉妬」って具体的にはどんなもの?
嫉妬は、もともとは幼児期の兄弟・姉妹間に生じる感情を指すものだと言われています。
例えば、両親の愛情を受けていた子供が、下の子が生まれてから、自分は愛されているのかどうか不安になったり、下の子に両親をとられたような気分になったりすることを想像して頂ければ分かりやすいと思います。
自分が現在持っているもの、または以前に持っていたものを自分以外の誰かに奪われたり、奪われる時に危機感を覚えたりすることで生まれるのが「嫉妬」という感情です。
嫉妬心を持ちやすいのはどんな人?
心理カウンセラーの川村桂子先生は、著書「嫉妬のお作法」で、下記の5つの特徴を持つ人が嫉妬心を持ちやすい人だと述べています。
- 「俺が」「私が」という自己アピールの強い人
- スタンドプレーを好む、目立ちたがり屋の人
- 噂好きな人
- 大風呂敷を広げる、虚栄心の強い人
- 自分と他者を比較する、不安感の常に強い人
あなたの彼(彼女)に当てはまる項目はありましたか?
普段接している時はもちろん、SNSでの自己表現を見ていても、嫉妬しやすい人は簡単にわかるそうです。
一般的に人は、喜びなどの感情はプラス、怒りや悲しみなどの感情はマイナスのイメージで捉えがちです。でも、「嫉妬」は、努力や自分自身の気持ちをふるい起こす原動力ともなるので、一慨に悪いこととは言えないようです。
先ほど、嫉妬の元々の意味をお話しましたが、嫉妬は、誰にでも起こる感情です。ですから、度が過ぎない嫉妬、いわゆる「やきもち」程度なら自己嫌悪に陥る必要はないのです。
嫉妬は男女のどちらに起こりやすい?
皆さんは、嫉妬は男女のどちらに起こりやすいと思いますか?実は、嫉妬は、一般的には男性のほうに起こりやすいそうです。
その一説として、子供が生まれた時、女性は自分が母親であることを確実に知っているけれど、男性は、生まれた子供が自分ではない別の人との子供である可能性を考えてしまうからだと言われています。
嫉妬が男性に起こりやすいのは、自分の子供だと確信できる女性をうらやむ男性の気持ちから生まれたものなのかもしれません。
嫉妬や独占欲から束縛は生まれる
恋愛における束縛は、主に嫉妬心や、相手を自由にさせることに対する何らかの不安や懸念、または相手を独占したい欲求から起こると言います。
友達の恋愛話を聞いていると「彼(彼女)の束縛が激しくってさ~」なんていう言葉を耳にすることはめずらしくないですよね。また、あなた自身にも身に覚えがあるかもしれません。
好きになった彼(彼女)と付き合うことができた!と最初はウキウキ気分でも、実際付き合ってみると、うまくいかなかったり…。その原因には、もしかしたら「束縛」があるのかも。
最初から別れるつもりで付き合い始める人はいないと思いますが、時間を重ねるにつれて、それまでは見えていなかった相手の本性(嫉妬深かったり、独占欲が強かったり…)がだんだん見えてきて、少しずつ歯車が合わなくなってしまうなんてことも。
それでは、好きな相手と別れることにならないように、束縛に有効な対処法を考えていきましょう。
case 1
自分が相手を束縛しそうな場合
恋人と付き合ってはいるものの、自分のいないところで相手が何をしているかがすごく気になってしまう。そして、行動を把握したくなって、こっそり携帯電話をのぞきこんだり、相手に頻繁に連絡してしまう…。もし、あなたがこのような行為をしたり、しそうになった時は、次のことを考えてみてください。
束縛をしたら相手が嫌がることを自覚する
相手を「束縛する」という行為は、相手の行動に規制をかけるということです。そして、それは、相手の気持ちが冷める原因になるということを自覚しておきましょう。
あなたが束縛すればするほど、恋人はあなたのことを嫌いになる可能性が高くなるのです。相手のことを本当に愛していて、大切に思っているなら、たとえ不安になっても独占したい気持ちを抑えることが必要です。
自分の魅力に気づく
あなたが好きな人と付き合えたのは両想いになったから。あなたに魅力を感じたからこそ、相手はあなたと付き合っているのです。
それなのに相手を縛ろうとしてしまっては、自ら相手を遠ざけてしまうことになりかねません。自分に自信を持ちましょう。
case 2
相手に束縛されそうな場合
最初は愛情の裏返しだと嬉しく思えたかもしれない束縛も、だんだん息苦しさを感じてくると気持ちも冷めてしまいますよね。もし、束縛されていると感じたら、こんな方法を試してみてください。
先回りして安心させる
束縛したがる人というのは、一般的にとても心配症だと言われています。
ですから、まずはこちらからマメに連絡をとって相手を安心させてあげてください。相手よりも先に行動することで、相手も自分の気持ちを分かってくれていると思い、安心するはずです。
相手に「好きだ」と伝える
相手のことを「好き」だと、きちんと意思表示するようにしましょう。「分かっているはず」と口にしないことは相手に不安を与える原因になります。言葉にして伝えることで、相手は自信を持つことができます。
どうしても改善できなかった場合の別れ方
これらの対処法を試してみても、どうしても改善できなかった場合、特に相手側からの束縛に改善が見られない場合は、「別れる」のも一つの選択肢です。
それでは、仮に、「恋人と別れる」と決めたとして、どうやって別れればいいのでしょうか?お互い一緒のタイミングで「別れ」を考え、円満に別れられれば良いのですが、世の中そうはうまくはいかないですよね。
経験はしたくないけれど、多くの人は「別れる」「別れたくない」という泥沼劇を演じることになるのではないでしょうか。
そこで今回は、そんな泥沼劇を回避し、1週間ですっぱり別れる裏テクニックを伝授します。それは…
「極端に束縛する」…以上、実はこれだけです。まずは、とことん相手を一週間束縛しまくってみてください。例えば、頻繁に行動を確認するような連絡をしたり、「男(女)友達には会うな!」と行動制限をするなど。徹底的に相手を束縛し、相手の自由を奪うのです。人には、禁止されていることをより強く実現したくなるという心の働きがあります。ですので、自由を奪うことで、相手はあなたに嫌気がさし、禁止されている「自由」を求めて自発的にあなたの元から去っていこうとするでしょう。
「束縛しまくる」という今回の裏テクニックですが、極端な束縛により相手がノイローゼになってしまったり、あなたがストーカー規正法で罰せられる危険もあります。くれぐれもご注意ください。
参考・引用書籍
「よくわかる心理学」 渋谷昌三 西東社
「面白いほどよくわかる!恋愛の心理学」 渋谷昌三 西東社
「嫉妬のお作法」川村桂子 フォレスト出版