占ってほしいのはどんなとき?
あなたは占いが好きですか?あまり好きではない、むしろ、嫌いだという方もいらっしゃいますよね。あるいは全く興味がないという方もいるでしょう。でも、好き・嫌いや、興味のある・なしに関わらず、日本人にとって「占い」はとても身近な存在です。
例えば、朝のワイドショーやスマートフォンのアプリなどの「今日の運勢」で、多くの人がつい自分の星座をチェックして、ラッキーカラーの小物を持って出かけたりするのではないでしょうか。もう少し興味がある人は、雑誌の星占いをチェックしたり、ネットの無料占いを利用しているかもしれません。
このような簡単な占いなら、当たる当たらないに関わらず、ちょっとした遊びやネタ、エンターテイメントとして楽しむ人も多いでしょう。でも、普段は全く興味がない人でも、「本格的に占ってみようかな」と思うときがあります。
それは、恋愛や進路、結婚、転職、引越しなど、人生の大きな節目で、どう進めばいいか悩んだときでしょう。未来が見えず不安でこのままで良いのか悩んでいる、こうすればいいというアドバイスが欲しい…そんな思いを抱えているとき、何か人知を超えた力に、自分の運命を委ねてみたくなるものです。そして、そんな時に、ふと、占いをしてみようと思うのです。それは決して心の弱さによるものではなく、ある意味、自然な心理と言えるのではないでしょうか。
占いで知る「本当の自分」
占いには様々な種類がありますが、占ってほしいことは大抵、決断に迷っているときで「この決断をしたら、自分の未来はどうなるのか」ですよね。この答えを得るためには、占星術なら自分の生まれた日時のホロスコープから、タロットなら無作為に選んだカードから、四柱推命なら生年月日から、「未来」を予見してもらいます。
それぞれの占いの方法は違いますが、実はどの占いにも共通していることがあります。それは、まず生年月日などから「自分が元々どのような性格(気質)を持って生まれてきたのかを知る」ということです。どの占いでも、自分が持っている特性を知り、その上で、過去に何があって現在に繋がり、このまま行くと未来はこうなっている…という順に占っていくのが基本です。
思考を整理できる占い
占いをすると、まずは「自分自身」に目がいきます。例えば、占い師に「寂しがり屋でしょう?」と言われて、「その通り」と思うこともあれば、「今まで気付かなかったけど、誰かと一緒にいるほうが安心するな」と感じることもあるでしょう。
そして、「あなたの性質では、こう考えて行動しがちなので、今このような問題となっている。このままでいくと、未来はこんな風になると予想される」と言われると、あたかも物語を読んでいるかのように、自分の問題を俯瞰的に見ることができるわけです。
このように、「自分自身」、あるいは「自分自身の問題」を俯瞰的に見るという視点は、問題を解決していく際にとても重要なポイントとなってきます。ですから、占いが当たるか・当たらないかは、さほど重要ではないかもしれません。占いの結果から、自分の特性を知ることで、自分の思考の傾向が整理されていくと、おのずと自分の進むべき方向が見えてきて、納得した上で決断しやすくなります。
占いのカウンセリング効果!?
これまで、占いをしたくなる心理や、その経過・効果についてお伝えしてきました。これらを見ていく中で、なんだかカウンセリングに似ていると感じた人もいるでしょう。
確かに、悩んでいるときに、「自分」を知り、他者からアドバイスをもらって、前に進めるようにしていくという点で、占いはカウンセリングにとても似ていると言えます。特に、簡単な占いではなく、占い師に直接占ってもらう場合、単に結果を得るのが目的ではなく、悩みごとに関する相談をしたいことも多いでしょう。
では、大きく違う点は、何でしょうか?それは、占いは相談者の「外」から答えを「与え」、カウンセリングは相談者の「中」から答えを「引き出す」という点。そして、カウンセリングは心理学的な理論がベースにあるという点です。
占いを自己対話ツールとして使ってみると、今までは見えなかった角度から自分を見ることで、新しい自分を知ることができるかもしれませんね。