学校心理士

学校心理士
一般社団法人学校心理士認定運営機構が認定する民間資格です。

1997年度に始まってからこれまでに、約6,600名の学校心理士(補)が誕生し、現在、約4,130名が活動しています(2018年12月時点)。

文部科学省では、学校心理士を「スクールカウンセラー(SC)に準ずる者」と規定し、SC人材が足りないなど、合理性が認められる場合には任用されることもあります。

学校心理士とは

学校領域で心理教育的援助を行う専門家です。

不登校、いじめ、非行、高校中退、学級崩壊、校内暴力など、学校生活における諸問題の解決のサポートや、自殺の予防活動などを行います。

また、発達障害(自閉症スペクトラム障害、限局性学習症、ADHD:注意欠如・多動性障害など)のある生徒の特別な教育ニーズに対して、子どもにとっても、学校にとっても良い方法を探し、適切な対応を促進する役目を持っています。

学校心理士の仕事の内容

学校生活における様々な問題について、子どもや、子どもに関わる保護者や教師、学校に対して、「学校心理学」の専門知識と技能に基づき、アセスメント、カウンセリング、コンサルテーションを通して心理教育的援助サービスを行います。

学校で働くスクールカウンセラーの他、教育委員会、教育センター、教育相談所などで勤務しています。

スクールカウンセラー

学校心理士になるには

受験資格を得たのち、試験を受けることができます。

また、申請の際に、人物証明書、ケースレポート、スーパーバイザーの意見書などの提出が必要です。

(※)2019年からは、准学校心理士という新しい資格が設けられます。こちらは、学校心理士の研修を受講し、通常より短い実務経験期間で学校心理を受験することができる資格です。大学・短大・専門学校など准学校心理士申請加盟校が、志願する在校生について一括して申請するものです。

受験資格

学校心理士
(一社)学校心理士認定運営機構HP

6種類の申請類型があります。

類型1:学校心理学関連大学院修了者および修了見込者

大学院で、学校心理学関係の科目の単位を修得し、修士課程・専門職学位課程を修了し、学校心理学に関する専門的実務経験を1年以上有する者。

類型2:教員の経験を有する者

教員等(幼・小・中・高等学校、特別支援学校等)として教育活動に従事するとともに、 学校心理学に関する専門的実務経験が5年以上ある者。

類型3 相談機関等の専門職従事者

教育委員会、教育研究所・教育センター、教育相談所、あるいは児童相談所・児童センター・保健センターなどの専門機関で教育相談員などの専門職として、 学校心理学に関する専門的実務経験を満たしている者。

類型4 大学・短期大学の教員

大学(短期大学を含む)または大学院で2年以上、授業担当または実習指導をしており、 かつ学校心理学の領域に関する十分な研究業績がある者。

類型5 学校管理職または教育行政職の従事者

類型1または類型2と同等以上の能力と識見を有する人で、学校心理学および学校教育に関して、学校における 管理職(校長・園長、副校長・副園長、教頭)または教育委員会等における管理職や教育行政職(指導主事)として、 心理教育的援助サービスに関する指導的な役割を3年以上行っている者。

類型6 海外での資格取得者

外国の大学院において学校心理学の専門教育を受けて、スクールサイコロジスト、 スクールカウンセラーなどの資格を有する、またはそれと同等以上の能力と識見を有する者で、大学院修了後に1年以上 の学校心理学に関する専門的実務経験(海外・国内は不問)を有する者。

参考学校心理士認定運営機構・日本学校心理士会

学校心理士の資格

試験内容

試験Ⅰ(論述式)、試験Ⅱ(多肢選択式)、試験Ⅲ(面接)があります。いずれも学校心理学に関する知識について問われます。ガイドブックや過去問題集が出版されているので、そちらを参考にされると宜しいでしょう。

申請類型によって、試験の内容が異なります。

例えば、これから学校心理士になるために大学院を目指す場合は、類型1に該当し、試験Ⅰ(論述式)を受験することになります。

現在教員をされている方が受験される場合は、類型2に該当し、試験Ⅰ(論述式)と試験Ⅱ(多肢選択式)を受験します。

費用

<申請書類>

手引き及び申請書:3,240

学校心理学ガイドブック:2,160

過去問題集:1,080

(※)セット割引あり

<認定審査料>32,400

<登録費用>

登録料:20,000

会費(5年分):30,000

試験時期と合格率

毎年、8月に行われ、合格発表は10~11月頃です。合格率については、公表されていません。

大学院におけるカリキュラム

学校心理士の受験要件を満たす心理学系大学院では、次の内容を学びます。

  1. 学校心理学
  2. 教授・学習心理学
  3. 発達心理学
  4. 臨床心理学
  5. 心理教育的アセスメント
  6. 学校カウンセリング・コンサルテーション
  7. 特別支援教育
  8. 生徒指導。教育相談、キャリア教育

実習1.心理教育的アセスメント基礎実習

実習2.学校カウンセリング・コンサルテーション基礎実習

資格所有者へのサポート

数々の研修会や、年に1度の大会が資質の向上のために開催されており、学校心理学領域における情報が得られ、自己研鑽していくことが出来ます。

資格所有者の活躍の場

心理士として勤務する場合は、学校のスクールカウンセラー、教育相談所の相談員として、それ以外では、元々教員をされている方が、学校での相談活動、特別支援コーディネーター活動の、キャリア・アップとして取得する場合が多いようです。

また、教育委員会、教育センターの職員で取得している方もいます。

学校心理士のキャリアと将来性

学校領域で心理士として働く場合は、国家資格である公認心理師と併せて取得しておくと良い資格の一つです。学校領域における心の専門家としてのキャリアを磨いていく事が出来ます。

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