社会福祉士とは
福祉業務全般を行う専門家です。一般的には、生活相談員という職業についている人が多く、心理的・身体的・経済的困難がある方の相談に乗り、援助をすることで問題解決に導きます。また、医療機関や施設との橋渡し役にもなります。活躍の場は、社会福祉施設をはじめ、行政・医療・教育など、様々です。
社会福祉士の仕事の内容
介護領域で活躍する職業のうちの一つで、高齢者・身体障害者・知的障害者など様々な環境にある方の相談を受け、それぞれの状況に応じた支援を行います。また、医療機関などの関連施設とのパイプ役を行うところも特徴的です。
社会福祉士になるには
国家試験(社会福祉振興・試験センターが実施する「社会福祉士国家試験」)に合格することが必須になります。
その国家試験を受検するためにも受検資格が必要で、その資格取得のためのルートは複数ありますが、一般的には福祉系大学等(4年)で指定科目を履修した場合、卒業と同時に受検資格を得ることができます。
「相談援助の実務経験」がある方は、最短9ヶ月のカリキュラム履修(短期養成施設等など)で取得可能ですし、通信教育で勉強をしながら受験資格を得ることもできますので、社会人でも資格取得を目指すことができます。
最短取得ルートは複雑で、制度変更などもありますので、働きながら社会福祉士資格取得を目指す人は、講座の資料請求などで最新の情報の情報をチェックするようにしましょう。
社会福祉士の資格
通信/通学
一般大学を卒業している場合、福祉系のカリキュラムがある大学に3年次編入し卒業するか、一般養成施設で1年以上勉強し修了する必要があります。どちらも通信制があり、夜間部があるところもあるので、働きながらでも勉強することができます。
費用
受験資格のための学費を除いた、試験と資格手続きに関する費用は、以下の通りです。
初期費用:検定料 15,440円
維持費用:更新の手続きは不要。氏名や本籍地の変更、登録証の紛失した、現住所の変更の際は、変更等の手続きを行なう。
社会福祉士の就職先や仕事
「社会福祉士」は法律上の名称ですので、就職先でそのまま「社会福祉士」という職種になるとは限りません。(求人サイトなどでの募集職種名も同様)
例えば障害者支援施設、児童相談所などの社会福祉施設では生活相談員や福祉活動専門員として、福祉事務所では「ケースワーカー」として働く場合が多いでしょう。
その他の就職先や名称
◎医療機関 → 医療ソーシャルワーカー(MSW)
◎学校などの教育機関 → スクール・ソーシャルワーカー
資格所有者の満足度
社会福祉士として働き、様々な相談業務を請け負うことで、相手の立場に立って物事を考えることでコミュニケーションスキルが培われます。介護職を経験された方であれば、現場の介護職と連携がスムーズでしょう。
介護福祉業界での経験を積むことができる一方、拘束時間の長い職場が多いため、体力的にもタフさがが必要と言えるでしょう。
社会福祉士のキャリアと将来性
社会福祉士は、正規職員としてフルタイムで働くことができるのはもちろんのこと、ライフスタイルに合わせてパートタイマーの形態で働くことも可能です。出産や育児で一時的に職場を離れていても、社会復帰しやすいので、女性にもおすすめの資格です。
また、精神保健福祉士の資格を持っている方が社会福祉士の試験を受ける場合は、受験申込時に必要な書類を提出することで、共通科目が免除されます(その逆も同様です)。なので、両方の資格を取得する方も多くいます。