精神保健福祉士

「精神科ソーシャルワーカー(PSW)」と呼ばれる専門職につくために必要な国家資格です。精神科のある病院や精神障害者社会復帰施設などで、精神障害者に対して社会復帰の助言や相談、訓練、指導などの支援を行う専門職で、精神障害者の保健や福祉に関する専門知識を活かし、精神障害者と社会をつなぐ役割を果たします。

精神保健福祉士とは

病院と社会の橋渡しをするのが精神保健衛生士です。生活問題や社会問題など、精神障害者が抱える様々な問題を解決するための援助を行うほか、社会参加や復帰に向けての援助活動も行っています。活躍の場は精神科、保健所、精神保健福祉センター、社会復帰施設など幅広く、年々ニーズも高まっています。

精神保健福祉士の求人例

産業保健メンタルヘルス・コーディネーターメンタルヘルスカウンセラー産業保健スタッフ
【雇用形態】 正社員
【応募条件】 企業でのメンタルヘルス対応経験3年以上
◆産業保健での実務経験
◆(必須資格)精神保健福祉士もしくは臨床心理士
【勤務地】 大阪府大阪市
【給与&月収例】 想定年収 400~600万円、賞与年2回
【仕事内容、他】 担当企業のメンタル不調者との個別面談対応
休職者への復職支援(約10事業所)、その他

【雇用形態】 契約社員
【応募条件】 相談業務経験3年以上
◆臨床心理士、精神保健福祉士のいずれか(必須)
【勤務地】 東京都(最寄駅 地下鉄半蔵門駅)
【給与&月収例】 時給1800円以上(研修期間3ヶ月、時給1500円以上)、交通費上限2000円/日
【仕事内容、他】 電話相談窓口で、メンタルヘルスに関するお悩みのご相談を受けるカウンセラー
【雇用形態】 パート
【応募条件】 精神保健相談の経験が3年以上ある⽅
◆保健師・精神保健福祉⼠・臨床⼼理⼠のいずれかをお持ちの⽅
◆パソコン(エ クセル・ワード)の基本操作ができること
【勤務地】 川崎市川崎区
【給与&月収例】 時給1546円、月収例19万4300円
【仕事内容、他】 ○精神保健に関する相談
○療養⽀援及び再発予防のための相談及び援助
○精神保健に関する知識の啓発及び研修等
※まれに出張による相談を⾏う場合があります。(川崎市内)

精神保健福祉士の仕事の内容

精神保健福祉士が対象とするのは、主にうつ病や統合失調症、認知症など精神障害がある人が、産業保健(EAPなど)の領域もカバーします。就業先により異なりますが、相談を聴く役割というよりは、ソーシャルワーカーとして、その人の環境や社会により深くアプローチしていくことが期待されるでしょう。

精神保健福祉士になるには

精神保健福祉士は国家資格なので、国家試験受験資格を得たのちに、試験の合格が必要です。まったく別のキャリアから精神保健福祉士を目指す場合は、短期もしくは一般養成施設を卒業することで国家試験受験資格が得られます。社会福祉士の資格をお持ちの方は、一部科目免除があるなど、国家資格同士でつながりがあります。

出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター

精神保健福祉士の資格

保健福祉系のカリキュラムを持った大学の通信部に1年次から入学することで、働きながらでも受験資格を得ることができます。 編入を活用することで、最短1年で受験資格を得る事もできるようです(2018年現在)。合格率は全体で6割程度とされています。

>>精神保健福祉士の受験資格とおすすめ通信講座

通信/通学

保健福祉系のカリキュラムを持った大学の通信部に1年次から入学することで、働きながらでも受験資格を得ることができます。 編入を活用することで、最短1年で受験資格を得る事もできるようです(2018年現在)。合格率は全体で6割程度とされています。

費用

初期費用:17,610円(検定料)
維持費用:更新の手続きは不要。氏名や本籍地の変更、登録証の紛失、現住所の変更の際は、変更等の手続きが必要

就職先

精神保健福祉領域のソーシャルワーカーの国家資格なので、総合病院内に開設されている精神科や心療内科のクリニックといった医療機関が就職先として考えられます。また、障害福祉サービス事業(保健所や保健センター、精神保健福祉センターなどの行政機関)に関する施設では、公務員となるため就職先として人気があります。

カリキュラム

精神疾患とその治療、精神保健の課題と支援、精神保健福祉相談援助の基盤、精神保健福祉の理論と相談援助の展開、精神保健福祉に関する制度とサービス、精神障害者の生活支援システム、人体の構造と機能及び疾病、心理学理論と心理的支援、社会理論と社会システム、現代社会と福祉、地域福祉の理論と方法、福祉行財政と福祉計画、社会保障、障害者に対する支援と障害者自立支援制度、低所得者に対する支援と生活保護制度、保健医療サービス、権利擁護と成年後見制度

資格所有者の満足度

患者の成長を直に実感でき、自分自身も成長できることが満足感につながると言えそうです。ただ、重症の患者と接する機会も多く、ストレスは免れません。

キャリアと将来性

精神保健福祉士は、全国で78197人登録されています(2018年2月末時。公益財団法人 社会福祉振興・試験センター発表による)。日本が抱える高齢化問題、メンタルヘルスへの社会的な注目から、精神保健福祉士の活躍の場は今後も広がっていくと考えられます。

社会福祉士とのW資格

精神保健福祉士の資格を持っている方が社会福祉士の試験を受ける場合は、受験申込時に必要な書類を提出することで、共通科目が免除されます。また、その逆も同様です。なので、両方の資格を取得する方も多くいます。